秋のきく科の雑草から(13/11/3)
秋に見られるきく科雑草の中で、まだ紹介できていなかったものです。
このなかで「野菊」と呼べそうなものは、キダチコンギクだけです。
(ハキダメギク/キダチコンギク/ヨモギ/オオアレチノギク/ヒメムカシヨモギ)
ハキダメギク(掃溜菊) きく科。
熱帯アメリカ原産の一年生草本で、世界の熱帯から温帯に広く分布しています。
牧野富太郎が世田谷の掃き溜めで見つけたのが名前の由来とのことです。
でも、学生版牧野図鑑には掲載されていません。
適温では通年開花し、約4週間で発芽から結実までのライフサイクルを終えるため、
年間数世代を経ることができます。結果として、一個の個体から短期間で群落を
作り出すスーパー雑草です。
キダチコンギク(木立紺菊) きく科。
岐阜近郊の植物「長良川の堤防ぞいで(13/10/20)」で紹介しましたが、
大学構内でも見られるということで写真を掲載しました。
解説はそちらをご覧ください。野菊らしい野菊です。
ヨモギ(蓬) きく科。
全国の道端や土手など至る所に自生する多年草です。
特有の香りが特有の香りがあり、新芽を山菜として利用したり、
餅につきこんで草餅にしたりします。
また、もぐさ(艾)は、ヨモギの葉の裏にある繊毛を精製したもので、
灸に使用されます。
有用植物という印象があり、根こそぎされることが少ないのでしょうか。
岐阜大学でも、あちこちに見られます。
堤防や崖の法面保護のために、植栽されることもあります。
ヨモギは昔から人々に親しまれてきたので、モチグサ、(サシ)モグサ、
ヤキグサなど多数の別名を持ちますが、ヨモギの名前の由来はよく分かりません。
ヨモギは風媒花で多数の花粉を飛ばし、花粉症を引き起こすことがあります。
オオアレチノギク(大荒地野菊) きく科。
ブラジル原産の越年生草本で、世界の熱帯〜温帯に広く分布します。
茎は直立し2m程度になり、上方で分岐します。
次のヒメムカシヨモギと異なり、
脇枝が高く成長することはありませんのでスマートに見えます。
小さな頭状花を多数付けます。
大正期に東京で発見され、その後関東以西の全国に分布を広げています。
名前は、今はあまり見られなくなったアレチノギクという帰化雑草があり、
それの大きいものということで、オオアレチノギクです。
でも、頭花はオオアレチノギクの方が小さいようです。
いずれも花は貧弱で、「野菊」という印象はありません。
ヒメムカシヨモギ(姫昔蓬) きく科。
北アメリカ原産の越年生草本で、世界の熱帯〜温帯に広く分布しています。
日本には明治期に侵入、分布を全国に広げた典型的な帰化植物です。
茎は直立、上方で分岐し、高さ2mにもなります。
また、分岐枝自身も1m以上伸びて斜方に立ち上がり、箒を逆さにした形になります。
枝先に多数の頭花をつけます。
花名ですが、ムカシヨモギという野草があって、その「ヒメ」と期待しますが、
ムカシヨモギ属はあっても、ムカシヨモギは存在しないようです。
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