初夏を代表する日本の木の花(12/5/26)
日本の初夏を代表する日本の木の花です。
公園などで見かけることが多いので園芸種のように
思われがちですが、いずれも古くから日本にある樹木です。
いずれも岐阜周辺の山野や河原で自生しているのを見ることができます。
トチノキ/カナメモチ/センダン
トチノキ(栃の木) とちのき科。
大きいものは樹高2ー30mにもなる落葉高木です。
葉は掌状複葉ですが、一枚が2ー30cmにもなり、
その大きさが目立ちます。また、50cmにもなる大きな花穂を
5月につけ、遠くからでもよく見えます。
秋に実るトチノミは食用になり、飛騨地方では
トチモチなどの原料として利用されています。
いまでは、粟や黍などと同じで、トチノミは嗜好品として
米よりも高く取引されますが、昔は「飢救作物」として
飢饉などの時のために大切にされていたとあります。
また、材としても大きな板がとれることから、机の天板など、
高級家具などに利用されます。
このように、トチノキは極めて有用な植物なのですが、
里山の減少に伴い、トチノキの生育適地も減ってきて
いるそうです。
でも、幸いに金華山では、まだトチノキがたくさん見られます。
あ、普通に見ていてもなかなか気がつきません。
下を見ていると、巨大な葉が落ちていて、見上げるとトチノキだ
ということになります。目線の位置には太い幹があるだけです。
カナメモチ(要黐) ばら科。
常緑小高木。自生するばら科の高木は比較的珍しいような気がします。
名前はモチノキに似て赤い実がなり、材が扇の要(かなめ)に用いられる
からだとあります。
私は、新芽が赤いのでアカメモチ、それがアカ=カネの
連想でカナメモチかと思っていました。
昔は、アカとは銅のことで、銅が高かったのでゴミの山から
アカをあさった記憶がありますが、それをどうしたのか(売った?)
記憶はありません。で、この木の新緑はアカ=銅の色そっくりです。
新緑の季節に芽吹く新葉は真っ赤で美しく、花がさいているようです。
一方本当の花は写真のように小さな白色の5弁花がぎっしりとつきます。
金華山にはカナメモチの木がたくさん自生していて、花の季節は
蜂などが大忙しで飛び回っています。
カナメモチには園芸種「レッドロビン」がありますが、
とり分け新芽が美しく、花よりはこの新芽を鑑賞対象として、
庭木、街路樹、垣根などに植えられています。
木全体に新芽が真っ赤に染まると、まるで紅葉のようです。
この写真も、園芸種かもしれません(たぶんちがう)。
センダン(栴檀) せんだん科。
落葉高木。これも中国名がどこかで間違われてしまった植物で、
いわゆる「栴檀は双葉より芳(かんば)し」の栴檀ではありませんので、
「かんばし」ということはありません。
でも、木全体に有用・有毒な化学物質が含まれていて、種子は有毒、数個食べると
人が死ぬこともあるそうです。
大体有毒=有用としたもので、WEBで検索すると、
なんとセンダンエキス(健康飲料?)まで販売されています。
また、インフルエンザのヴィルスに対する殺菌能力もあるそうです。
センダンに戻って、落葉高木で岐阜近辺の山野にも多く自生しています。
写真のように紫の花が木全体を覆うように咲くと、その木だけが周りから
浮き立って見えます。また、それなりの「芳香」もあり、様々な虫が集まっています。
ただ、本当に「高木」なため、花は上の方につき、写真を撮るには苦労します。
私の視力では、下から見上げると花の詳細は見えず、全体が紫色に見えるだけです。
あ、以前に取り上げた雑草「○○センダングサ」のセンダンは、このセンダンに
葉が似ていることから来ています。
葉の形は、写真のように何回も細かく分かれる「奇数2-3回羽状複葉」だそうです。
つまり、先頭があって、2-3回枝分かれするという意味です。
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