木の実シリーズ2(13/1/14)
木の実シリーズの2回目です。これらは「木の実」とは呼ばないかもしれないけど、
木になる「実(み)=種」で、特長あるものを取り上げます。
(イチョウ/スズカケノキ/カキノキ)
イチョウ(公孫樹) イチョウ科。
落葉高木。裸子植物で、雌雄異株、
銀杏と呼ばれる実ができるのは雌木のみです。
イチョウの受精過程は遥か昔の受精の仕組みを残しており、
貴重な化石植物です(一度何かで調べられることをお勧めします)。
実(み)は銀杏と呼ばれ、果肉をとって種子の「仁」と呼ばれる部分が、
炒って酒のつまみに、また茶碗蒸しの具などに利用されます。
特有の味、苦みがあり、大量の摂取は危険で、小さな子供では中毒死の可能性も
あるとのことです。
昔は、銀杏は貴重な食材として利用されていましたが、近ごろは拾う人も少なく、
果実が異臭を発するため、実を付けない雄木が街路樹などに好まれているようです。
岐阜大学でも、たくさん実を付けるのですが、あまり拾っている人を見かけません。
イチョウの葉は、ギンコール酸をはじめ、様々な薬用成分を含み、
医薬品として利用されるほか、イチョウ茶としても利用されます。
スズカケノキ(鈴懸の樹) スズカケノキ科。
属名のプラタナスの方が通りがよいかもしれません。
落葉高木、で自然に放置するとかなり大きく(樹高20m以上)なります。
この写真、恐らく園芸品種のモミジバスズカケノキ(Platanus x acerifolia)だと思われます。
スズカケノキとアメリカスズカケノキの交配種です。
少し前までは、もう少し種が付いていたのですが、ほとんど落ちてしまい、
写真は唯一写せる範囲にあったものです。秋に落葉した後にこのような「鈴」が
多数ぶら下がり、「鈴懸」の由来になっています。
「鈴懸の径」(古い!)の歌にあるように、昔は街路樹に多く使われたのですが、
大きくなりすぎること、落ち葉が鬱陶しいことなどで、
昔より少なくなったような気がします。
プラタナスはマロニエと並んでパリの街路樹としても有名です。
カキノキ(柿の木) かきのき科。
落葉小高木。植物の和名はカキではなく、カキノキです。
栗はクリでクリノキではないのに、不思議ですね。
かきのき科は日本ではカキノキ属(Diospyros)のみがあります。
柿は学名がDiospyros Kakiで日本の固有種のように思えますが、
中国原産、古代に日本に導入されたものと考えられています。
柿は一般に実生では甘柿になりません。甘柿と知られている富有、次郎などは、
日本で品種改良(もしくは発見?)されたもので、
実生苗に接ぎ木をすることで増やされます。
関東以北では、夏が短く甘柿は作れないので渋柿を「渋抜き」して食べます。
完熟(とろとろに)させる以外に、干柿にする、アルコールを振りかけるなど
がその方法です。
渋は水溶性のタンニンで、それが非水溶性に変わることで渋抜きができます。
渋柿も、実際に栽培されているのは実生ではなく、栽培品種の接ぎ木だと思われます。
写真の柿は、形から見て甘柿ではなさそうですが、手の届かない位置にあるので、
よくわかりません。この季節まで実が残っているのは、
誰も採ろうとはしないからでしょうか。
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