真夏の雑草(12/8/10)

連日の猛暑日で、昼間に屋外に出ようという気もなくなります。 でも、この猛暑の中頑張っている雑草があります。 ヘクソカズラ、ヤブガラシ、ヤマノイモはともにつる性で、 他の植物に巻きついて成長します。
(12/8/26) アゼナとヤブガラシ実を追加したのに伴い、 二つに分けました。
(ヘクソカズラ/ヤブガラシ/ヤブガラシ実/ヤマノイモ)


ヘクソカズラ(屁糞蔓) あかね科。
屁糞とは身も蓋もないひどい名前ですが、そう呼ばれるにはそれなりの 理由があります。葉や茎には強力な悪臭があり、 うかつに触ると、手にその香りが移ってしまい、いたく困ることになります。 私は、オオイヌノフグリ、ママコノシリヌグイと合わせて、 3大悪名だと思うのですが、でもその名前が使われ続けるのは、 やはり名前が「適切」だからだと思います。 この悪名に対抗して「サオトメバナ」と呼ぼうという提案もありますが、 なかなか浸透していないようです。ヤイトバナの別名もありますが、 これは花の赤い部分をやいと(灸)の後に見立てたのでしょうか。 でも、やいとを知らない人にとっては殆ど死語ですよね。 花は直径1cm程度と小さいのですが、よく見ると個性的できれいと 言えなくもないです。皆さんもこの花を見つけたら、 指先でつまんで、その指先を鼻に近付けてみてください。 一回で花の名前を覚えられると思います。


ヤブガラシ(藪枯らし) ぶどう科。
日本全土に広く分布するつる性の多年草です。 藪芥子ではなく藪枯らしです。成長力があまりにもすごく、 藪を覆い尽くし枯らしてしまうほどなので、その名前があります。 ビンボウカズラ(貧乏蔓)の名前がありますが、生い茂っている 様子をみると何となくわかった気になります。 一度定着すると、地中横に伸びる根茎により広がり、 地上部を除去しても根茎から発芽するため、 完全な除去は極めて困難です。こんな、厄介な雑草ですが、 赤紫色の若芽は食用になるとあります。 でも、私はまだ食べたことがありません(あの生命力をみると、 なかなか食べようという気が)。 漢方では「烏歛苺(ウレンボ)」の名前で生薬として利用されています。 写真にあるように、花は小さいですが4弁(緑色のもの)です。花弁 は開花後すぐに落ちてしまいますが、 中心に残された花盤はオレンジ色できれいです。 この部分には蜜があり、蜂などの昆虫が集まってきます。 一生懸命に受粉しようとしているのですが、 ふつう日本にあるものは多くは3倍体で結実しないとあります。 岐阜大学にあるもの、実が付いているか確認しておきます。



ヤブガラシ(藪枯らし)実 ぶどう科。 (12/8/26) ヤブガラシの実を見つけました。 まばらですが、花の後に緑色の実が付いているのがわかります。 きっとこれは3倍体ではなく2倍体なのでしょうね。 でも、確かにたくさんの個体を探したのですが、 実をつけているのは少ないようです。


ヤマノイモ(山芋、薯蕷) やまのいも科。
全国に自生するつる性の多年草で、地下茎が「いも」となり食用になります。 自生のヤマノイモの「いも」は自然薯(じねんじょ)とよばれ、 珍重されます。芋はまっすぐに地下深くへと延びるため、 特殊な道具を使って熟練者が行うのでないと、自生の芋をきれいに 掘りだすのは難しいそうです。 実際にスーパーなどで売られているのは、多くは栽培品で、 収穫しやすいように畑にパイプを埋めて、その中で栽培されます。 根茎以外にも、葉腋に栄養体である「ムカゴ」を作り、 それがこぼれて地上に落ちることで栄養生殖をします。 このムカゴも、小さいですが食用になります。 ヤマノイモは雌雄異株で、写真は雄花ですが、「開花」しているのを一度も見た ことがありません。また雌花を、と探しているのですが、 これも岐阜大学ではまだ見つけていません。 見つけたら、掲載したいと思いますが、見つかるかどうか…。 もし栄養生殖では雄株からは雄株しかできないとしたら、 岐阜大学にあるのは全部雄株かも。ヤマノイモの地上部は、 大学のいたるところにあるので、一度大学の許可を得て、 芋を掘りだしてみたいと思うのですが、許可は得られるのでしょうか (それとも、許可なんていらない?)。

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