猛暑の中で元気な花木(12/8/9)
連日の猛暑で雑草さえも元気がありませんが、そんな中でも、というか猛暑だからこそ、
木いっぱいに花を咲かせている、太陽が、そして猛暑が大好きな夏の花木を取り上げます。
もっともっと、このような木をたくさん植えて、温暖化防止と気温の低下に役立てれば
よいと思うのですが、岐阜大学ではこのような花は比較的少数派です。
なお、最後のトウコマツナギは、以前(11/10/20)コマツナギとして紹介したもの
ですが、訂正して紹介しなおします。
(エンジュ/サルスベリ/フヨウ/トウコマツナギ)
エンジュ(槐) まめ科。
中国原産の落葉高木です。古く仏教伝来とともに、庭木・公園樹などとして日本に持ち込まれたものです。
中国では昔から、“尊貴の木”とされ、学問、権威の象徴として尊重されててきた木です。
そのためでしょうか、寺院などに好んで植えられたそうです。
花にはルチンを含み、「槐花」という生薬になります。
花は、「きれい」かどうかは人の好みですが、古木が全面に花をつけたところは豪華です。
花はすぐに傷んでしまうようで、満開に咲いているようでも、近づいて見ると花弁が完全にそろっているのは
少ないようです。でも、熱さの到来とともにすごい勢いで花穂を伸ばし、
次々と花を咲かせるので、エンジュの下はすぐに花殻の山になります。
北京に8月に行ったときには、市内いたるところエンジュの花が満開で、
道路はその花びらで真っ白に埋め尽くされていました。
日本と違って、巨木が隙間なく街路沿いに植えられ、猛暑の北京でもそこだけは涼しく、
市民の憩い・交流のなっていて、ああこれが昔の「下町」なんだと感動しました。
実は、岐阜市内でも、あちこちにエンジュの街路樹があります。また、岐阜大学でも
なぜか、比較的たくさん植えられています。成長がゆっくりなのと、排気ガスなどに強いのが、
街路樹として選ばれる理由だそうです。
西田佐知子の「アカシアの雨がやむとき」(古い!)にあるアカシア(和名ニセアカシア、
またはハリエンジュ)と
木の感じが似ていますが、アカシアの花は5月に藤のような花をつけるのに対して、
エンジュの花期は7-8月です。花も写真のように、上向きに咲きます。
近頃はアカシアの並木を見ることがなくなりましたが、当時(60年代)は
いっぱいあったのでしょうか。
サルスベリ(百日紅) みそはぎ科。
やはり、中国原産の落葉高木です。こちらは、花の少ない真夏に咲いてくれること、
樹姿が個性的で美しいので、公園、庭園などに多く植えられます。
個人的にも好きな木で、「もしも私が家を立てたなら♪」是非とも植えてみたい木です。
実際、マイホームの庭木としても人気があるようで、岐阜でもあちこちに植えられています。
サルスベリの名前ですが、古木では樹皮がはがれおちて、つるつるの幹がむき出しになるので、
「猿でも滑る」ということで名付けられました。
一方、百日紅(ヒャクジツコウ)の名前は、、花期が長く百日に渡って咲き続けるということです。
実際、サルスベリの花は梅雨明けから大きな花穂を伸ばし初め、9月まで咲きつづけます。
標準的なサスルベリは写真のように赤花ですが、白花の園芸品種もあります。
「サルスベリ」の名前で呼ばれる木には、本種以外にリョウブ、ナツツバキもありますが、
リョウブは山で見かけることが多い木です。
ナツツバキは、夏に白い椿のような花を咲かせますが、それほどポピュラーではありません。
ツルツルの樹皮の木を見かけたら、確認してみてください。
ところで、元々サルスベリは高木で、大きくならないと花をつけないものなのですが、
近頃矮性種「あすか」が開発され、鉢植えや、垣根、道路の分離帯などにも植えられています。
土地のないマンション族にも、サルスベリが鉢植えで楽しめるようになったのです。
フヨウ(芙蓉) あおい科。
落葉低木。原産地は中国だそうですが、日本の暖地に自生しています。
冬には地上部は枯れますが、春には新たに芽吹き、夏には花を咲かせます。
属名Hibiscus、園芸植物のハイビスカス、ムクゲなどと同じ仲間で、
朝咲いて夕方には萎む一日花です。
結構生命力のある木のようで、工学部横ではほとんど雑草のように
生い茂っています。全てではないにしても、多くはこぼれ種が発芽した
自生ではないかと思っています。
「芙蓉」、花言葉は「繊細な美」「しとやかな美人」とありますが、
何か違うような。事実、こんなに豪華に咲いているんですが、
どれだけの人が花に気付いているかあやしい。
立ち止まって見ている人を見かけたことがありません。
実は、中国では「芙蓉」とは蓮のこと。
中国の大庭園では、池に蓮を一面に咲かせて舟遊びを楽しんだとか。
花言葉の「芙蓉」は、蓮の方により当てはまるのではないかと思っています。
あ、日本では北京頤和園ほどではないですが、上野公園でその雰囲気を
味わうことができます。ちゃんと貸しボートもありますので、隣に
乗ってくれる人がいる人は試してください。
ということで、あおい科の芙蓉は区別のため「木芙蓉」と言うそうです。
でも、遠くから見ると、緑一面の中にピンクの大きな花が咲き誇る
ところは、蓮と感じが似ていて、同じ名前なのも頷けます。
芙蓉は中国の豊満な美女ということにしておきましょう。
トウコマツナギ(唐駒繋ぎ) まめ科。
中国原産の落葉低木で、道路工事後の法面の緑化に多く用いられています。
事実、百々ガ峰スーパーハイウェイでは、多くのトウコマツナギが植えられています。
写真は岐阜大学構内のもので、在来のコマツナギかと思いましたが、
トウコマツナギのようです。
トウコマツナギとコマツナギとの最大の違いは樹高で、コマツナギは草上に
地面近くを覆い、樹高は高々50cm程度です。一方、トウコマツナギは
2-4mになるとあります。写真の個体もすでに樹高は2m、私の背丈を
超えており、トウコマツナギと思われます。
誰かが植えたとも思われませんので、何らかの方法で種が運ばれ、
構内で発芽したものでしょうか。
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