夏の雑草(12/6/9)

初夏ももう終わり、今後は花をつけるものは主に「通年雑草」とでも呼ぶべき、 夏から秋まで咲きつづける(園芸業界でいう「四季咲き」)ものが多くなります。 ここで取り上げるコバンソウの花が見られるのは7月までですが、コマツヨイグサ、 ウラジロチチコグサは秋まで咲きつづけます。 どれも、「押しも押されもせぬ」雑草中の雑草です。
コバンソウ/コマツヨイグサ/ウラジロチチコグサ


コバンソウ(小判草) いね科。
いね科の雑草は、分類が難しくて苦手なのですが、これは形が ユニークでわかりやすいものです。 写真のように、小判に似た小穂を多数つけて、風になびいている姿は かわいらしいです。別名、タワラムギの名前もあります。 ドライフラワーとしても、生花用としても栽培/販売されているそうです。 ヨーロッパ原産で、明治時代に観賞用に導入されたそうですが、 今では全国各地の道端、公園、荒地など日当たりの良い乾燥地に広がっています。 岐阜大学では、背丈が1m以上になる大型雑草はすぐに草刈りの対象となり、 大群落を作るのが難しいですが、この様な小型雑草は比較的容認されているようで、 あちこちに群落を作っています。 類似種にヒメコバンソウがありますが、小穂がとても小さく、 まったく異なった印象を受けます。


コマツヨイグサ(小待宵草) あかばな科。
マツヨイグサ(=月見草、宵待草)の仲間ですが、草丈も花も小さめなので、 コマツヨイグサです。 河川敷、浜辺などの砂地を好んで生えます。長良川の堤防沿いにも 多く見ることができます。 特徴は、1)昼間から花を開く、2)花が小ぶりである、3)花が終わった あとの花がらが赤く残る、4)茎は直立せず、多数枝分かれして地面近くを覆う、 などでしょうか。在来種と競合するため「要注意外来生物」に指定されています。 マツヨイグサの仲間ではマツヨイグサ、オオマツヨイグサ、メマツヨイグサ などもあるのですが、岐阜大学ではこれが多くあるようです。 いや、外にあるのかもしれませんが、他の種は夕方咲き 朝にしぼむので、単に見過ごしているだけかも。 ちなみにこの写真、撮影時間は午後1時半です。


ウラジロチチコグサ(裏白父子草) きく科。
チチコグサの仲間で、初夏の雑草4(12/5/31)で掲載した、ウスベニチチコグサ とよく似ていますが、花(と呼べるかどうか)の色が、黒っぽく見えます。 一番大きな違いは葉の色で、葉の表は艶のある濃い緑ですが、 裏面は細毛により白く見え、ウラジロチチコグサの由縁です。 でも、チチコグサ(ハハコグサ)の仲間だとすると、 白い毛がある方が「普通」なので、テリバ(照り葉)チチコグサと呼ぶべき なのではないでしょうか。いずれにせよ、あまり見栄えのする花ではありません。 花が終わると、白い綿毛をつけた種子を花穂全体に付け、棉ボコリのようです。 岐阜大学では、チチコグサの仲間の中ではこの花が一番多いような気 がします。


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