落ち穂拾い3種(12/10/13)

今は秋の花の盛りですが、多くは昨年に紹介済みです。 ここでは、昨年紹介し損ねた三種の雑草を取り上げます。 いずれも、珍しい花ではないのですが、岐阜大学でそれほど 多く咲いているわけではありません。
(ツルボ/イタドリ/ムラサキツユクサ)


ツルボ(蔓穂) ゆり科。 彼岸花と並んで、秋の野原にこの季節だけに見られる花です。 でも、彼岸花が本当に律義にお彼岸前後の短い期間しか見られないのに対して、 ツルボの方はもう少し時間の幅があるようです。これは、 彼岸花が栄養生殖で増えるクローンなのに対して、 こちらはちゃんと種ができるので、遺伝的変異があるからでしょうか。 この花の面白い点は、葉が春に出て一旦夏に枯れるのですが、 また秋に葉がでるという「二期葉?」なことです。 一体、何に適応しようとしてこんなことをするのでしょうか。 暑い夏を避けて?、それとも、夏は草が生い茂る草原で無駄な太陽光 獲得競争をしないためにでしょうか。
また、この花は彼岸花と同じく「救荒植物」として、 根茎が食用に利用されるそうです。岐阜大学では大きな群落を見かけませんが、 河川敷などでは一面がこの紫の花で覆い尽くされていたりして、 とてもきれいですし、これだけあれば食用にしようという気も起きるのかな、 と感心したりもします。


イタドリ(虎杖) たで科。
日本を含む東南アジア原産の多年草です。 スイバに近い仲間で、やはり雌雄異株です。写真は雌花、というより実ですが 遠目には同じように見えます。花はもう少し早く、 初夏に見られます。雄花はやはり白い花をつけますが、 花穂を立ち上げて、近寄って見ると雄蕊が目立ちます。 イタドリは、スイバと同じで茎に蓚酸を含み、 かじると少し酸っぱいですが食べられます。 そのため、スカンポの名前がイタドリに対して 用いられているところもあるようです。 スイバと違い、イタドリは今でも(?)多くの地方で、 さまざまな方法であく抜きして食用にされている、とあります。 特に新芽は、ゆがいてお浸しになるそうですが、私はまだ試したことがありません。 来年は挑戦してみます。ところで、 イタドリは地下茎を伸ばして繁殖するため、しばしば大群落を作ります。 実際、岐阜大学の裏の伊自良川の堤防沿いには猛烈に生い茂っています。 あまりに繁殖力が強いので、世界の侵略的外来種ワースト100に含まれています。 ちなみに、日本に自生する植物で含まれている主なものは、 イタドリ以外にクズ、チガヤ、ホテイアオイとなんと「ワカメ」が 含まれています。


ムラサキツユクサ(紫露草) つゆくさ科。
北アメリカ〜熱帯アメリカ原産の多年草です。 園芸植物として日本に導入されたものですが、あちこちに逸出しているようです。 この仲間には、ムラサキツユクサ〔T. ohaiensis〕、オオムラサキツユクサ 〔T. varginiana〕とその交配園芸種アンダーソニアナがある、とありますが、 写真が何なのかは私にはわかりません。ちなみに、[ ]内は学名で、 T.はTradescantia(ムラサキツユクサ属)のことです。 花は露草と同じで一日花というか、朝早く咲いて昼にはしぼむ「半日花」です。 日本のツユクサモ趣があって素敵ですが、こちらも園芸植物として 導入されただけあって、花姿はきれいです。 雄蕊には多数の細かい毛というか糸のようなものが生えていて、 それが特融の味わいを添えています。 この毛は「原形質流動」を顕微鏡で観察するのに使われるとか、 そういえば生物学の実験でやったような…


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