山野で見かける草花(13/4/15)
都会の人工環境ではなく、山野や林縁など自然に近い環境を好む春の草花です。
ともに、日本に昔からあるものですが、街中に普通にあるものではないので、
それほど知られていないかもしれません。ちなみに、
いずれも岐阜大学構内では見かけたことはありません。
(ヒメウズ/ヤブニンジン/クサノオウ)
ヒメウズ(姫烏頭) きんぽうげ科。
小型、繊細な多年草で、地下に塊茎を持ちます。葉がトリカブトに似ていて、
小さいのでヒメウズと言います。
オダマキの近縁です。花は写真のように下向きに咲きます。
草丈は20-30cm程度で、弱々しい感じがする草です。
花弁のように白く見えているのは愕片で小さな淡黄色の花弁がその中にあるのですが、
写真で撮るのは苦労します。
人里の湿った日陰から、山中の木漏れ日の当るところまで、
広く分布していますが、花が小さいので見過ごすかもしれません。
ヤブニンジン(藪人参) せり科。
林縁、藪など日当たりの悪い場所に生える多年草です。
葉が人参の葉に似ているためヤブニンジンです。
ちなみに、野菜の人参も同じせり科で、
あのセリ特有の香りを持ちます。
小さな白い花を房状につけますが、類似のヤブジラミ、セントウソウと違い、
すこし下向きに垂れ下がります。
小さな花が多数あるのですが、よく見ると中心の花は花茎が短く、
周辺の花は長いのがわかります。
中心部の花は雄花、周辺部の花が種ができる両性花です。
果実は細長く2cmくらいあるので、ナガジラミとも言います。
果実には刺毛があり、くっつき虫です。
クサノオウ(瘡の王) けし科。
秋に発芽、ロゼットで冬越しをする越年性草本で、
初夏に鮮黄色の4弁花を付けます。
植物体を傷つけると、有毒アルカロイドを含む黄色い乳液を出し、
皮膚に触れると炎症を起こします。
また、含有アルカロイドのケリドリンはモルヒネに似た中枢神経抑制作用があり、
その代用品として用いられたとも。
いずれにせよ強い毒性があるので、安易に口に入れることは危険です。
でも、草を傷つけると出る乳液が毒々しいため、
実際の中毒件数は少ないそうです。
で、クサノオウの名前ですが、黄色の乳液を出すので「草の黄」、
皮膚疾患に有効な薬草なので「瘡の王」など、
様々な説があります。
野原や林縁ではそれほど珍しい植物ではありませんが、あまり街中では見かけません。
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