黒部周辺の花々(07/08/11)

2007年の8月11日に黒部、12日に立山に登った時に出会った花々です。 11日の黒部は、黒部渓谷の亜高山帯で見られる花々です。
(リョウブ/ミソホオズキ/ツリフネソウ/キツリフネ/ウド/ヤマハハコ/コウボウムギ)


リョウブ(令法) りょうぶ科。
全国の山林に生える落葉小高木です。新芽は山菜となり、救荒植物として利用されてきた、 とありますが、山菜としてはあまりおいしくはないようです。 リョウブ(令法)の名前ですが、昔救荒作物として植えることを 法により定めたからとの説がありますが、 また花序が竜尾=リュウビに似ているからとの説もあります。 古い枝は樹皮が剥げ落ちて、茶褐色の滑らかな木部が露出するので、 サルスベリの名前があります。


ミソホオズキ(溝酸漿) ごまのはぐさ科。
全国の山地の水湿地、小川や溝などに生育する多年草です。 新しい分類では「はえどくそう科」という、聞き慣れない名前になっています。 溝に生えてホオズキに似た実をつけるのでミゾホオズキというのだそうですが、 実がホオズキに似ているようには思えません。 適切な環境では、しばしば大群落を作ります。花期は6-8月です。


ツリフネソウ(釣舟、吊舟草) つりふねそう科。 全国の山地の湿った場所に自生する一年草です。 次のキツリフネに対してムラサキツリフネとも呼ばれます。 花は、船が提灯のように釣下げられた形で、花の名前もそれを表現しています。 花は高山では8月、低地では9月から咲き始めます。 日本に自生するツリフネソウ属(Impatiens)は、 主として本種と次のキツリフネですが、 インパチエンスなどの名前で園芸店で東南アジア原産のホウセンカもツリフネソウ属です。 なので、ツリフネソウも種子が熟すとはじけて飛び出します。


キツリフネ(黄釣船、吊舟) つりふねそう科。 全国の山地の湿った場所に自生する一年草です。 分布域がツリフネソウと重なり、両種が混ざって群生していることもあります。 高山では8月から、低地では9月から咲き始めます。 ツリフネソウとの違いですが、花色を別にすれば、ツリフネソウが葉の上に花が 出ているのに対して、キツリフネでは花は葉の下に付きます。 林床など日陰に咲く黄色の花はとても鮮やかで、花が浮かび上がって見えます。


ウド(独活) ウコギ科 山地に自生しますが、栽培もされる多年草です。若葉、若芽は山菜として利用される (山ウド)ほか、露地栽培も行われています。 また、地下の室(むろ)などで土を盛って軟白栽培されたものが白ウドとして市場に 出回っています。 ウドは夏になると2,3mほどにも成長し、食用にもならないが、かといって材木にも ならないことから、「ウドの大木」は大きくても役に立たない例えとして使われます。 ウドの根は独活(どくかつ)と呼ばれ、薬用に利用されます。 また、根や果実は薬用酒となります。


ヤマハハコ(山母子) キク科 中部地方以北の山地の、陽当たりの良い草原、道端などに生える多年草です。 ハハコグサの仲間で、葉の裏と茎には軟毛がありますが、葉表面は無毛で 光沢のある緑色です。 花は、黄色い雄蕊を白い花弁が囲っているように見えますが、 白い花弁のように見えるのは総包片と呼ばれ、葉が変化したものです。 また、きく科ですので、黄色い花の部分も多数の花の集合体です。


コウボウムギ(弘法麦) かやつりぐさ科。 これは、黒部の海岸で見つけたもので、 山の植物ではありませんが、黒部の花々ということで入れておきます。 全国の海岸の砂地に生育する代表的な海浜植物です。 雌雄異株で春先に花穂を出します。 名前の由来ですが、昔これで筆を作ったので、 筆=>弘法大師、という連想でコウボウ、 ムギのほうは雌花穂が麦穂に似ているからだそうです。

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