御嶽山で出会った花々(06/08/14, 08/6/1, 11/08/14)
2006年、2011年夏、2008年初夏に御嶽山に登った時のものから、
重複しない形で紹介します。特に御嶽特産ということではなく、たまたまその時に出会ったというものです。
掲載種:キオン/クガイソウ/オンタデ/チングルマ/キンレイカ/シナノオトギリ/オオヒョウタンボク/エンレイソウ
キオン(黄苑) きく科。
山地に生える多年草です。ムラサキの花をつけるシオン(紫苑)に対して、黄色なので
黄苑だそうですが、両者は生物学的にあまり近縁ではありません。
花は同じキオン属のハンゴンソウに似ていますが、
ハンゴンソウは葉に深い切れ込みがあるのに対して、こちらはありません。
キオン属(Senecio)はキク科最大の属で、世界で1500-200種あるとされています。
日本では、キオン、ハンゴンソウ、ノボロギクなどが自生しています。
クガイソウ(九蓋草) ごまのはぐさ科。
山地や高原の日当たりのよい草地に生える多年草です。
Wikiではおおばこ科になっていますが、ここでは古いままの分類、ごまのはぐさ科としました。
葉は4-8枚が輪生し、それが9層にもなるので、九蓋草です。
九蓋の先頭に淡紫色の小さな花を多数、総状花序に付けます。
近縁種にヒメトラノオなど、○○トラノオと呼ばれるものがいくつかありますが、
いずれも葉は対生なので、クガイソウと区別できます。
オンタデ(御蓼) たで科。
北海道、中部以北の本州の亜高山〜高山帯に分布する多年草です。
雌雄異株で、写真の赤いのは雌花というか、実の状態です。白いのが雄花です。
オンタデの名前は、御嶽山で最初に発見されたので、
御嶽の蓼ということでオンタデです。
砂礫地、岩礫地、火山岩地など、
他の植物が容易に生育できない荒地に先駆けて侵入するパイオニア植物です。
チングルマ(稚児車) きんぽうげ科。
立山ー剣岳の花々の所で取り上げましたが、
こちらは花後の種の様子です。
チングルマの種が風に揺れる様子は、秋の山の風情を
感じさせてくれます。なお、詳しい解説はそちらをご覧ください。
キンレイカ(金鈴花) おみなえし科。
山地の岩場などやや乾いたところに生える多年草です。
日本の固有種で、関東以西の太平洋側、九州に分布します。
オミナエシに似ていますが、葉がもみじのように切れ込んでいるのが特徴です。
キンレイカの名前は、花を金色の鈴に見立てたものでしょうか。
近縁種として、北村図鑑には、チシマキンレイカ、
ハクサンオミナエシ(コキンレイカ)、マルバキンレイカなどが記載されています。
シナノオトギリ(信濃弟切) おとぎりそう科。
中部地方以北の亜高山〜高山の草地に生える多年草です。
オトギリソウの高山種で、北村図鑑では、イワオトギリ、ミヤマオトギリを本種の別名としています。
Wikiによると、イワオトギリとシナノオトギリとを区別しています。
でも、判別は難しいとあるので、気にしないことにします。
物騒なオトギリソウの名前ですが、オトギリソウの薬効の秘密を洩らした弟を兄が切り殺した、
という伝説によります。
それほど貴重な薬草ということでしょうか。
オオヒョウタンボク(大瓢箪木) すいかずら科。
これも、立山ー剣岳の花々で取り上げたものです。
ちょうど葉のお皿の上に置かれた二つの赤い実が、とても印象的です。
果実は有毒とされる、とあります。
○○ヒョウタンボクの名前を持つものは、北村図鑑でも10種以上
記載されていますが、オオヒョウタンボクはそのなかで高山種
になります。
エンレイソウ(延齢草) ゆり科。
全国の山地の林内など湿ったところに生える多年草です。
輪生する三枚の葉を広げ、
その真ん中から花柄を伸ばして緑ー赤紫色の花をつけます。
延齢草の意味は、寿命を延ばすということなのでしょうが、
漢方では根茎は延齢草根とよばれ、胃腸薬として用いられます。
秋には、緑、もしくは黒紫の果実をつけ、食べられるとあります。
類縁種にシロバナエンレイソウ、オオバナノエンレイソウがあります。
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