天生湿原の花々(14/06/15)
新緑の天生湿原と籾糠山に登ったの時の花々です。
水芭蕉には遅かったのですが、それでもいろいろな花に出会えました。
残念ながら、大きなグループだったので、思うような写真が撮れませんでした。
それでも、記録のために、これまで紹介した花を含めて掲載します。
(ミツバオウレン/ムラサキヤシオ/マイヅルソウ/ツバメオモト/
ユキザサ/ラショウモンカズラ/リュウキンカ/サンカヨウ/キヌガサソウ/スノキ)
ミツバオウレン(三葉黄蓮) きんぽうげ科。
本州中部以北の亜高山〜高山帯の針葉樹林内、林縁に生育する多年草です。
根出葉は3出複葉で、ミツバに似るのでミツバオウレンです。
白い花弁のように見えるのは萼片で、小さい黄色の花弁があります。
オウレンは属名で、日本には根茎が漢方に用いられるオウレン、
キクバオウレン、セリバオウレン、コセリバオウレン、
それより小型の高山植物ミツバオウレン、バイカオウレンなどがあります。
岐阜薬科大の薬草園ではセリバオウレンの群落があります。
ムラサキヤシオ(紫八汐) つつじ科。
中部地方以北の日本海側の山地に生育する落葉低木で、樹高は2mほどになります。
シロヤシオの花色紫の品種という感じです。
深山にあるので、別名ミヤマツツジの名前があります。
花は4−6月に、葉の展開とほぼ同時に枝先に数輪つけます。
花色は薄い赤紫色で、ミツバツツジに似ていますが、少し鮮やかです。
また、枝先の葉は3枚輪生ではなく、5枚(程度)輪生状に付けます。
やはり近縁のアカヤシオは、花色が薄く、花時に葉は展開せず、
花を枝先に1輪つけます。
マイヅルソウ(舞鶴草) ゆり科。
全国の山地上部から亜高山帯に分布する多年草です。
従来はゆり科とされてきましたが、Wikiではくさすぎかずら科となっています。
落葉層など、比較的湿った環境を好みます。
小さな6弁花を総状に付けます。葉の葉脈の紋様が鶴の舞う姿に似る、
というか鶴の家紋に似ているのでマイヅルソウです。
しばしば大群落となりますが、花は地味でそれほど目立ちません。
むしろ、花がなくても葉の紋様で知っている人が多いのではないかと思います。
秋には赤い漿果をつけます。
ツバメオモト(燕万年青) ゆり科。
奈良県以北の山地帯上部〜亜高山帯の林内に生育する多年草です。
針葉樹林帯の林床など、湿った環境を好みます。
5−7月に6弁の白い花を総状に付け、秋には藍黒色の液果となります。
花の名前の由来ですが、オモトは葉の形がオモト(万年青)に似ているからですが、
ツバメの方は葉の形から鍔芽、とか果実の色が燕に似ているからとか、
諸説があります。
ユキザサ(雪笹) ゆり科。
全国の深山の林床に生える多年草です。
名前の由来ですが、葉の形がササに似ていて、
雪のように真っ白な花をつけることからユキザサです。
5−7月に小さな6弁花を房状に付けます。
秋に赤く熟す液果は食べられるようです。
生食、または果実酒になるとあります。
新芽も山菜として利用でき、北海道ではアズキナとして知られています。
ゆり科の新芽は、ユキザサ以外にもアマドコロ、
ナルコユリなどが山菜として有名ですが、
コバイケイソウなどの毒草との区別が難しく、注意が必要です。
ラショウモンカズラ(羅生門蔓) しそ科。
伊吹北尾根
で取り上げましたので、解説はそちらをご覧ください。
伊吹では5月に満開でしたが、こちらでは6月にやっと咲き始めです。
明るい草地では、今一つ「妖艶」さが感じられず、かわいい花という
感じです。
リュウキンカ(立金花) きんぽうげ科。
河川環境楽園の春で取り上げましたが、それを再掲します。
湿地や水辺に生育する多年草です。北村四郎図鑑では、エンコウソウ(猿喉草)のなかで、
「茎の直立するものをリュウキンカと呼ぶ」、とあり変種の扱いになっています。
牧野にもエンコウソウしか記載がありません。
尾瀬のものがリュウキンカとして広く知られ、
エンコウソウの名前は乗っ取られてしまったようです。
エンコウソウは茎が地面を這うように広がります。
写真は私には、エンコウソウのように見えます。
ずれにせよ、エンコウソウ/リュウキンカは、
かつては全国の湿地、水辺などに生えていたようです。
サンカヨウ(山荷葉) めぎ科。
立山-剣山
で取り上げましたので、解説はそちらをご覧ください。
サンカヨウは、この時期(6/15)殆ど花が終わって、写真は
数少ない残り花でした。
キヌガサソウ(衣笠草) ゆり科。
これも立山-剣山
で取り上げましたので、解説はそちらをご覧ください。
こちらも、花時を過ぎていて、数少ない残り花です。
スノキ(酢の木) つつじ科。
中部地方中北部以北、近畿、中国地方の日本海側の亜高山帯〜高山帯の林縁、
低木林内に自生する落葉低木です。オオバスノキとも呼ばれます。
本種が属するスノキ属はブルーベリーが属し、多くは実が食用になります。
花は釣鐘状で薄黄緑色ですが、赤い筋状の紋様があります。
スノキの名前ですが、葉に酸味があり噛むと酸っぱいことによります。
黒紫色に熟した果実は食用になります。
変種として、(オオバスノキと区別して)スノキ、
カンサイスノキが報告されていますが、区別は難しいようです。
本種は分布域から(オオバ)スノキとしておきます。
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